『 時代を先読みする 』
投資には如何にリスクを最大限排除できるかが肝心です。リスクが見える時は、リスクは少ない。リスクを感じず安心感が満ち溢れている時に、如何に目に見えないリスクを察知し注意喚起能力を持つかが問われると考えています。
次期日銀総裁人事に絡んでですが、昨年の春頃から日本の長期金利が2%近くまで急上昇し、日経平均株価も上昇し公定歩合の引き上げ論が巻き起こりましたが、自民党内から公然と日銀に公定歩合引き上げ反対の圧力もあり、いつの間にか公定歩合引き上げ論議は萎んでしまいました。また福井日銀総裁と村上ファンドとの関わりも尾を引いているともいわれていました。現状の公定歩合は0.75%ですが、公定歩合の引き上げがあったなら、メガバンクの営業利益拡大機会が生まれ株価も低迷をしなかったでしょうし、東証時価総額にしめるコア銘柄としてのメガバンクの株価が上昇しなければ日経平均株価やTOPIXの上昇もないと考えています。
最近、民主党内からも「日銀が過日公定歩合を引き上げてたなら個人消費は回復していた」主旨の発言をした有力議員が、党内では大きな批判を浴びていました。現日銀の委員会メンバーにも少数派ですが、公定歩合引き上げに賛成された方もおられます。私も公定歩合は引き上げるべきと考えていたので日銀の金融政策には期待を削がれる結果でした。
私は、数年前にある証券会社の経営のトップから、「当社には会計監査を見る部門が充実していない」と言う主旨の発言を耳にいたしました。そこは、引受部門があります。その時、「ありがたい発言、いいことを聞いた」と思いました。もちろん、その証券会社は数々のIPO銘柄を新興市場に送り出しています。私は、その時から一貫して「新興市場には十分に注意ができなければ近寄らないように」とお客様にお願いしていました。当時は、IPO銘柄、新興市場ブームでこのお願いの主旨はご理解頂けなかった部分も多かったのですが、あの時ご理解を賜ったお客様から株価下落の影響も軽微だったとの声も頂戴しています。「投資収益は999回の収益確保も1回のリスク回避を怠れば借財残す。」当社は、親から孫、家族に喜ばれるお付き合いを目指しています。
また、最近ではUSS証券等の問題で「注意喚起」をお考え頂く銘柄も多くなってきています。十分に気をつけて頂きたいと思っています。違う会社でも大株主の構成が類似しているものの中には注意を必要とするものもあります。
閑 話
最近、私が気にしているテレビCMがあります。朝によく目にとまるもので「我が家は朝から○○○・・」
忙しい時間帯に手軽に朝食をとれることをアピールしたCMでしょうが、朝食は子供の成長にはとても重要なものです。便利さ手軽さ価格的なもの・・・魅力的なのですが、成長期の子供たちに対しては賛成しがたい内容です。頭の回転をよくするためにしっかりとした朝食をとらせることは親にとっても大切な習慣だと思います。
私は、このCMから当企業の経営感覚にも疑い?を持ってしまうような印象を与えられました。皆様のお考えは如何なものでしょうか?
また、テレビ報道で企業に問題が発生した時、責任者から「法には抵触していない発言」をよく耳にします。金融商品取引法では次なる時代は、法に問題は無くてもルールベースの管理、プリンシパルベースでかなう姿勢をも要請しています。その要請にかなう企業精神を求められる時代であることの認識が必要でありかつ重要なことです。
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当社がお客様から頂戴しています手数料額は他社と比較して安くありません。手数料額の安さが最高のサービスとして競われている証券会社も少なくありませんが、当社は、お客様への最高のサービスとは頂戴している手数料額以上の「先読み」を提供するサービスだと考えています。
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2008年3月12日 丸近証券 代表取締役社長 勝見 昭
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